2012年12月04日
(辛み⇔甘み)=旨み ~伊吹大根~
11月30日の放送でご紹介した食材は、伊吹大根でした。
名前からも分かるように、滋賀県北東部にある
県内で一番高い伊吹山(1377m)の一帯で栽培されています。
古くは江戸時代の書物にもその名が記されているという伊吹大根は、
「峠の大根」として、現在の米原市大久保地区(旧伊吹町)周辺で
主に自家用に小規模で栽培されてきた作物だそうです。
しかし品種改良された大根が普及すると、
伊吹大根を栽培する農家は減少していったといいます。
そんな中、生産者の前澤 静尾さんは、
この伊吹大根の種を守り、現在まで栽培を続けて来られました
栽培歴はもう50年を数えるそうです!
伊吹大根の最大の特徴は、やはり何といっても辛み!
特に大根おろしにすると、さらに辛みが際立ち、
同じく伊吹名産の「伊吹そば」との相性はバツグン
前澤さんの話では
「平地ではなかなかこの辛みは出ない」のだとか。
標高が高い所は昼夜の気温差があり、
平地の大根に比べてゆっくり生長することで
辛みの強い大根が出来るそうです。
またこの短小で寸胴な形も、辛みにとっては重要で、
大きくなればなるほど、辛みは薄まっていくのです。
化学肥料などを与えれば、もっと大きな伊吹大根も穫れるそうですが、
「出来るだけ大きくならないようにする」のが
前澤さんのこだわりでもあります
しかしこの伊吹大根、ただ辛いだけではないのです!
前澤さんの畑周辺は、水分の少ない赤土で出来ており、
この土壌のおかげで、他に栽培している山芋やゴボウ、ホウレンソウには
とても甘みがあるといいます。
その例に漏れず、伊吹大根にも甘みが多く含まれています
伊吹大根に熱を加えると、
それまでの辛みが一転して甘みに変わるのです
引き続きレシピのコーナーで前澤さんに作っていただいた
伊吹大根のステーキも、とても甘みがあって美味しかったです
伊吹大根は、これからの冬の時期が収穫の最盛期。
しかし伊吹山の麓にある畑には毎年2~3mの雪が積もります。
もちろん畑は積もった雪の真下にあるので、掘り出すのもひと苦労
(大雪のときは、人の背丈くらいの深さまで掘り下げて穫るんだとか)
おまけに、普段は歩けば15分のところを、
雪道ともなると優に1時間はかかり、
しかもその中を、伊吹大根を積んだソリを引いていくそうです。
前澤さんをはじめ、この界隈の農家の方は、
代々そうやって伊吹大根を育てて来られたわけで、
「辛(から)い大根」は「辛(つら)い大根」
でもあったのです。
しかし「辛い大根」は、農家のみなさんの熱意によって、
「美味しい大根」へと生長していくのでした…
名前からも分かるように、滋賀県北東部にある
県内で一番高い伊吹山(1377m)の一帯で栽培されています。
古くは江戸時代の書物にもその名が記されているという伊吹大根は、
「峠の大根」として、現在の米原市大久保地区(旧伊吹町)周辺で
主に自家用に小規模で栽培されてきた作物だそうです。
しかし品種改良された大根が普及すると、
伊吹大根を栽培する農家は減少していったといいます。
そんな中、生産者の前澤 静尾さんは、
この伊吹大根の種を守り、現在まで栽培を続けて来られました
栽培歴はもう50年を数えるそうです!
伊吹大根の最大の特徴は、やはり何といっても辛み!
特に大根おろしにすると、さらに辛みが際立ち、
同じく伊吹名産の「伊吹そば」との相性はバツグン
前澤さんの話では
「平地ではなかなかこの辛みは出ない」のだとか。
標高が高い所は昼夜の気温差があり、
平地の大根に比べてゆっくり生長することで
辛みの強い大根が出来るそうです。
またこの短小で寸胴な形も、辛みにとっては重要で、
大きくなればなるほど、辛みは薄まっていくのです。
化学肥料などを与えれば、もっと大きな伊吹大根も穫れるそうですが、
「出来るだけ大きくならないようにする」のが
前澤さんのこだわりでもあります
しかしこの伊吹大根、ただ辛いだけではないのです!
前澤さんの畑周辺は、水分の少ない赤土で出来ており、
この土壌のおかげで、他に栽培している山芋やゴボウ、ホウレンソウには
とても甘みがあるといいます。
その例に漏れず、伊吹大根にも甘みが多く含まれています
伊吹大根に熱を加えると、
それまでの辛みが一転して甘みに変わるのです
引き続きレシピのコーナーで前澤さんに作っていただいた
伊吹大根のステーキも、とても甘みがあって美味しかったです
伊吹大根は、これからの冬の時期が収穫の最盛期。
しかし伊吹山の麓にある畑には毎年2~3mの雪が積もります。
もちろん畑は積もった雪の真下にあるので、掘り出すのもひと苦労
(大雪のときは、人の背丈くらいの深さまで掘り下げて穫るんだとか)
おまけに、普段は歩けば15分のところを、
雪道ともなると優に1時間はかかり、
しかもその中を、伊吹大根を積んだソリを引いていくそうです。
前澤さんをはじめ、この界隈の農家の方は、
代々そうやって伊吹大根を育てて来られたわけで、
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でもあったのです。
しかし「辛い大根」は、農家のみなさんの熱意によって、
「美味しい大根」へと生長していくのでした…
白菜の大きさは愛情に比例する~白菜~
丹波には負けないぞ!~湖北の黒豆~
農業はリサイクル ~カブラ~
時をかける伝統野菜~北之庄菜~
母の恵み~大中のニンジン~
自然の“味力(みりょく)”~なめこ と しいたけ~
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Posted by BBCおいしがうれしが at 12:02│Comments(0)
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